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Channel: 文壇高円寺
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貼るカイロ

 睡眠時間がズレる周期に入った。毎日、寝る時間と起きる時間がズレる。原因は寝過ぎか運動不足かその両方かだろう。 すこし前に毎日新聞の日曜版のコラムで「温活」に関する雑誌記事を紹介した。どの雑誌もショウガの効用を説いている。わたしも毎回、汁ものにはすりおろしのショウガを入れる。炒め物にも入れる。 数年前から、たまにジンジャーハイボールを飲むようになった。...

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竹の会

 小沼丹著『藁屋根』(講談社文芸文庫)所収の「竹の会」を読む。小説なのか、エッセイなのか。ありし日のことをおもいだすままに書いた(ようにおもえる)文章である。《高円寺にいた何とかさんが今度新宿に店を出した、井伏さんからそんな話を聞いたので、誰か友人と一緒に「高野」の横の汚い路地に入って、それらしいちっぽけな店を覗いた。茲は井伏さんの見える店かい?...

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日本の本日

 年内の仕事が終わった。といっても、校正が残っていたり、年明けすぐのしめきりもあるのだが、とにかく一年乗りきった。「どうにかしのいだ」といったかんじだ。毎年同じような一年のくりかえしのようで、同じ一年にあらず。...

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レエン・コオト事件

 はじめて読んだ小沼丹の本は『小さな手袋』だったか。単行本の『小さな手袋』(小澤書店)は、古本屋の目録で買った気がする。そのあと講談社文芸文庫で買い直した。今、単行本は手元にない。「大先輩」という随筆はこんな一文からはじまる。《青野季吉氏はたいへん怒りっぽかった》...

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掃除中

 二十三日、今年の最後の西部古書会館。久々の初日に行く。午後二時すぎだが。ここ数年、西部古書会館には二日目、日曜日に行くことが多かった。「いい本を安く買いたい」「掘り出し物を見つけたい」といった欲求よりも「ゆっくり棚を眺めたい」という気持のほうが強くなったからだ。初日に行くと、本を買いすぎてしまう。今のわたしはそんなに買っても読む時間はないとブレーキを踏んでしまう。本の置き場所もない。...

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新年

 年末年始は郷里の三重ですごした。あらためて地方の町は、車がないと不便だなとおもう。車で移動することを前提として町が出来上がっている。 大晦日、鈴鹿ハンターに行って、衣類、酒、刺身、だし巻き卵、あられなどを買う。父の本棚をゆっくり見ていたら、青木雨彦の本がけっこうあった。知らない言葉や人名をメモした紙がはさまっている。母が転んで手を怪我していたので、わたしが雑煮を作る。...

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古本はじめ

 六日、西部古書会館。今年の古本はじめ。これから取り組みたいテーマがはっきりしないまま棚を眺める。そういう時期もある。 わたしは子どものころから冬が苦手だった。気温が十度以下になると、壊れたロボットみたいになってしまう。 部屋を暖め、カイロを貼り、それなりに防寒対策はやっているが、寒いのはつらい。頭がまわらず、寝てばかりいる。とりあえず、冬をのりきることに専念したい。...

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前橋

 八日、前橋。Cool Foolで早川義夫、オグラのライブ。こんな組み合わせのライブを観る日が来るとは……。 オグラさん、風邪気味。声が枯れてたけど、歌い切る(MCがものすごく早口だった)。「区民プール」のときは、声が出るのかどうかハラハラした。それもライブのおもしろさ。...

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雑記

 冬のあいだは、朝七時ごろに寝て、午後二時ごろに起きて、午後三時ごろまで蒲団の中でだらだらするのが理想――なのだが、西部古書会館の大均一祭ということで、すこしだけ早起きした。といっても午後一時半だが。 初日は全品二百円(二日目は百円)。大均一祭は棚を見るのも楽しい。今回、自分の守備範囲外の本だけど、「これ、均一で出すの?」という本がけっこうあった。...

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休日

 昼すぎ、起きたら、雪。すでに積もっている。今日は一歩も外に出ていない。 日曜日、午後二時すぎ、鬼子母神通りみちくさ市。池袋の古書往来座にも寄る。 そのあと副都心線で西早稲田に行って、新宿中央図書館で、ある随筆の初出を調べるため、一九五〇年代の新聞の縮刷版と格闘する。...

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イップス

 都内の気温氷点下。こたつから出られず、仕事も捗らず、深夜、インターネットで百万円台の中古のマンションをいろいろ見ていた。 山梨県の甲府市内にけっこうある。 高円寺界隈でひとり暮らし用のアパート(1K)が月六、七万円。百万台マンションなら一年半から二年分の家賃で買える。今のところ、買う気はないが、もしこの先、仕事が行き詰まったときの選択肢として……答えは出ない。 最近、読んだ本では澤宮優著『イップス...

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鈴鹿の文学

 高井有一著『塵の都に』(講談社、一九八八年刊)は、明治の文士・齋藤緑雨について書いた“現代小説”である。「私」は新聞社勤めで三重の津支局長をしていたころ、緑雨の生誕地の鈴鹿に住む人物と知り合い……。「私」の経歴は、作家本人と近いのだが、微妙にちがう。...

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紀伊半島(一)

 月曜日、朝七時に家を出て新幹線で大阪に(三日くらい前から朝型生活を送っていた)。大阪は仕事の打ち合わせ。 今回、大阪行きに合わせて、紀伊半島をぐるっと回って三重に帰るという計画を立てた。...

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紀伊半島(二)

 午前八時五十三分に和歌山駅を出て、新宮駅には午前十一時四十九分に着いた。 新宮駅から鈴鹿駅には直通のワイドビュー南紀という特急がある。だいたい三時間。おもっていたよりも近い。昔、車で南紀勝浦に行ったときは、片道八、九時間くらいかかった記憶がある(途中で休憩や寄り道もしたけど)。四十年くらい前、三重から和歌山にかけての道路事情はひどかった。道が細くて崖だらけで雨が降るとすぐ通行止めになった。...

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紀伊半島(三)

 新宮駅から十五時三十分の在来線で尾鷲駅に向かう。尾鷲行きも今回の旅の目的のひとつ。尾鷲市は「年間降雨量日本一」で有名な町である。 新宮から尾鷲までは特急ではなく、鈍行に乗った。特急くろしおの車窓に負けず劣らず、新宮〜尾鷲間は絶景が続く。海も山もすごくきれいだ。...

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吉行淳之介ベスト・エッセイ

 昨年は二月三日に「冬の底」と書いている。今年は五日。眠くて眠くてしかたがない。寝る時間と起きる時間がズレる。その時期を抜けると、だんだん春が近づいてくる感覚がある。 明日というか、もう今日か。ちくま文庫から『吉行淳之介ベスト・エッセイ』が発売になります。...

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三好十郎「歩くこと」

 二十年、三十年と古本屋通いをしていると、たとえ未読であっても、作家の名前くらいは何度も目にしているから知っている……つもりになっていることがよくある。 でもたまになんで知らなかったのかとおもう作家が出てくる。まったく知らなかった昔の作家に興味を持ち、インターネットで検索してみたら、おもっていたよりも著作がいっぱいあって驚く。...

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私の好きな中公新書

 WEB中公新書の「私の好きな中公新書3冊」というコーナーに「文学から都市を愉しむ」という原稿を書きました。 http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/105596.html なるべく新刊書店で買える本……とのことだったですが、菊盛英夫『文学カフェ ブルジョワ文化の社交場』と上岡伸雄『ニューヨークを読む...

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寒がりと怠けたがり

《私のおやじも寒がりだったし、うちの息子も寒がりだ。寒がりの上に、なまけものだ。(寒がりと怠けたがりにも何か関連あるらしい)》...

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『怠惰の美徳』発売中

 昨日、梅崎春生著『怠惰の美徳』(中公文庫)が発売になりました。詩(二篇)とエッセイと短篇を収録しています。 梅崎本が手元に一冊しかなかったので、神保町に行き、東京堂書店と三省堂書店で一冊ずつ買う。東京堂の文庫のランキングに『吉行淳之介ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)が入っていた。...

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